タートルズ

トレード初心者の人に、トレードのルールだけを提示して、その通りに売買させて儲かった、というのがタートルズです。システムトレードとは何か、システムの設計とは何かがわかります。ここまで決めて始めてトレードシステムなのだ、ということが分かると思います。日本語で要点をまとめています。あなたのシステムは、ここまでルールが決定されているかどうか、これを読んで検討してみてください。

タートルズの公式サイト: The Original Turtles

日本語で要点をまとめる

完全なトレードシステムとは、以下の要素に関するルールが厳密に規定されていなければいけない。これらが全て機械的に決定されることによって、一貫的なトレードを行うことが可能になる。それは、そのトレードシステムが成功するために、決定的に重要なことである。

(1) 扱う商品:何を売買するのか
(2) ポジションのサイズ:いくら、または何単位売買するのか
(3) エントリー:いつ売買するのか
(4) ストップ:いつ負けトレードから撤退するのか
(5) イグジット:いつ勝ちトレードを手仕舞いするのか
(6) 戦略:現実的に遭遇しうる問題への対処

(1) 扱う商品

十分な出来高と、トレンド形成がある商品として、下記のものを選びトレードしている。

30年のU.S.T-Bond、10年のU.S.T-Note
New York Coffee Cocoa and Sugar Exchangeのコーヒー、ココア、砂糖、綿
Chicago Mercantile Exchangeのスイスフラン、ドイツマルク、イギリスポンド、フランスフラン、日本円、カナダドル、S&P 500、ユーロ、90日のU.S.T-Bill
Comexの、金、銀、銅
New York Mercantile Exchangeの原油、灯油、無鉛ガソリン

(2) ポジションサイズ

いくらトレードするのかが、毎回厳密に決まる必要がある。多くのトレーダーが軽視したり、間違えたりするところである。ここを間違えるだけで、本当なら利益が上がっていたシステムも、破産を招くシステムになる。

市場、または扱う商品により、各々の価格変動の大きさ(ボラティリティ)は大きく異なる。それにあわせて、各々のトレードのリスクを均一にしておく必要がある。そのために、Nという指標を用いる。Nとは、True Range(True Range = 以下の3つの計算値のうちの最大値:高値−安値、高値−前日終値、前日終値−安値)の20日指数移動平均である。 この指標は、ここ20日間の、平均的な値動きの大きさを意味している。ここで、Nを用いて、売買の単位である、U(Unit)を決定する。U = 全資金の1%÷Nの計算式で、Uを決定する。これによって、異なる商品をトレードするときに、各々のトレードで取るリスクの大きさが一定になる。ボラティリティの高いマーケットには比較的少ない資金を、ボラティリティの低いマーケットには大きな資金を投じることによって、リスクは一定になり、どのトレードからも大きな利益を上げられる可能性を高める。

例えば、2007年1月ごろの日経225は17000円、Nを計算すると200円である。100万円の資金でこれをトレードする場合、U = 100万円の1%÷200円=50(株)となる。1Uのトレードとは、50株のトレードを意味し、85万円のポジションを取ることを意味する。

トレードするU数の上限は、
1 :ひとつの商品に計4Uまで
2 :強い相関のある商品(原油と灯油、金と銀、ドイツマルクとスイスフラン、T-Billとユーロ)に計6Uまで(買い6U、売り6Uまで)
3 :弱い相関のある商品(金と銅、銀と銅、農産物どうし)に計10Uまで
4 :ひとつの方向(買いor売り)に計12Uまで
の4つのルールを守るものとする。

資産の10%の損失が出た場合は、最初の資産の80%の資産が残っているものとしてでトレードする。例えば、もともと1億円あった資産が9000万円まで減少した場合、次のトレードは、手元に8000万円の資産があるものとして開始する。この8000万円のうちの10%の損失が生じたら(7200万円になったら)、やはり8000万円の80%である、6400万円で次のトレードを始める。

(3) エントリー

ルールは2つ設定されており、どちらを選択してもよいものとする。買いのルールは下記。

ルール1:20日高値+1ティックでエントリーする。ただし、前回のトレード(異なる商品であってもよい)が勝ちトレードであった場合は、55日高値+1ティックでエントリーする。ここでいう、前回のトレードとは、実際にエントリーしたトレードでも、ルールに従い見送ったトレードでもよい。つまり、勝ちトレードの次で、見送ったトレードが勝ちに終わった(実際にエントリーしていれば利益が上がった)場合は、次のトレードも見送るということである。

ルール2:55日高値+1ティックでエントリーする。

売りはそれぞれ20日安値−1ティック、55日安値−1ティックと読み替える。0.5Nの利益が生じるたび、1Uの積み増しを行う。Uの上限は上に示したルールのとおり。

(4) ストップ

負けトレードのどこかで撤退するルールがなければ、トレードの世界で成功することはできない。ポジションを持つ前に、どこで撤退するのかが決まっていなければならない。
ストップに関しても、ルールは2つ設定されており、どちらを選択してもよい。

ルール1:2Nの損失が出るポイントで撤退する。総資産の、ほぼ2%にあたる額になる。Uの積み増しが行われている場合は、最後のUが2Nの損失を出すところが、全てのポジションの撤退のポイントになる。

ルール2:0.5Nの逆行で手仕舞いし、もとの価格に戻ったら再度エントリーする。

(5) イグジット

多くの、市販されているシステムは、この、勝ちポジションをどこで閉じるかについて言及していない。しかるに、これを厳密に規定することはシステムにとって決定的に重要である。

20日高値でエントリーした場合:10日安値で手仕舞う。
55日高値でエントリーした場合:20日安値で手仕舞う。

売りの場合は、高値と安値を入れ替えて読む。

(6) 戦略

どういう風に注文を出していくか、ということを考える必要がある。大きなポジションを作る場合は、非常に重要である。一度に大きな注文を出せば、市場を悪い方向に動かしてしまう。

(A)注文の出し方

注文は、原則として指値注文で行う。ブレークアウトが生じたときに成行注文を行うと、非常に悪い価格での約定が起こる場合がある。また、ブレークアウトが生じたときには、ボラティリティもかなり大きくなっており、指値で約定する可能性は低くない。マーケットの動きが早く、一気にエントリーポイントを超えてしまった場合は、ある程度価格が戻ってくるまで待つほうが、よい結果が得られることが多い。

(B)同時のシグナルが多く、全てをトレードできないとき

買いのポジションに関しては、見た目に強いチャートを描いてきたものを優先してトレードする。ここで言う強いとは、素人が眺めたときに受ける印象としての、強いというものである。売りのポジションに関しては、見た目に弱いチャートを描いているものを優先する。この方法でそれなりによい結果が得られる。

(C)商品の売買期限が来たとき

売買期限が近づいてきたトレードは、期先のものと価格が同じくらいになったポイントで、ポジションを作り変えていく。期近のものを徐々に手仕舞いし、期先のものを建てていく。